札幌舞踊会 定期公演 バレエ「コッペリア」全幕

2013.9.17 ニトリ文化ホール

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 SAPPORO BUYOKAI
「Coppelia」

 スワニルダ(郷翠)と相思相愛だったはずのフランツ(遅沢佑介)は人形師コッペリウス(坂本登喜彦)の思惑にのって人形コッペリア(田中綾)を人間と勘違いして気を移し、スワニルダと仲違いしてしまいます。

コッペリウスの正体に疑問を持つスワニルダは、たまたま彼の落とした鍵を拾い、友達と一緒に彼の仕事場に忍び込みます。一方、コッペリアに会いたいフランツも梯子で同じくそっと…それぞれコッペリウスに見つかり大騒ぎ。

コッペリウス:坂本登喜彦
 そこで、フランツを薬で眠らせたコッペリウスは、コッペリアに彼の命を吹き込もうとします。コッペリアに入れ替わっていたスワニルダは、コッペリウスの魔法が効いたふりをして、彼をおちょくり、困らせます。そして、眠りから覚め、コッペリアが人形と知ったフランツと一緒に、壊れた人形を悲しむコッペリウスをおいて逃げだします。

 誤解がとけた二人は仲直り。市に鐘が新設されたお祝いに集まった人々が二人の結婚を祝福します。

お友達:林 香織、山本佳奈、倉岡千穂、梶原千佳、神島百合香、白倉かな
 演出・振付は、このようなストーリーの上に、それぞれの心理の綾ややりとりを巧みに描き出し、さらにその他の登場人物を配してドラマに深みをあたえ、また個々の踊りの振付にもいろいろと工夫を加えて楽しさを増やしています。

 そして、特筆は、全員の賑やかなコーダの後、コッペリウスが命をもったコッペリアとダンスを踊るという幻想の場を設定したこと。それを皆がほほえましく見守るというフィナーレでは、千田の人間への愛が感じられました。

スワニルダ:郷 翠 コッペリア:田中 綾
お人形たち:倉田明奈、志賀千穂、横岡 諒、平 史樹、吉成 翼