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谷 桃子バレエ団新春公演「くるみ割り人形」
2007.1.17 東京文化会館大ホール |
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| 第２幕の序曲のところでは、ドロッセルマイヤーの宙乗りが見られます。これはドロッセルマイヤーの魔術っぽいところを強調する意味もあり、うまい演出だったと思います。他のバレエ団ではやっていません。 そしてお菓子の国には、金平糖の女王の佐々木和葉さんを中心に、おいしそうなお菓子の面々が勢ぞろいして、クララとくるみ割り人形（ここではもう齊藤拓さんに代わっています）を迎えてくれます。 |
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チョコレートの踊り：日原永美子、中武啓吾
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コーヒーの踊り：前田新奈、廣瀬絢香、奥村愛未、中村すみ絵、井手裕子
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| まずチョコレートの踊りは日原永美子さんと中武啓吾さん。しっかりと息の合ったスパニッシュがみごと。コーヒーの踊り（アラブ）は前田新奈さん。４人のお供を従えてあでやかに踊ります。中国茶の踊りは上島里江さんと桑原智昭さん。絶妙のタイミングのきびきびした踊りがみごとでした。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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中国茶の踊り：上島里江、桑原智昭
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ロシア菓子の踊り：山本里香、正木智子、岩上 純
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アーモンド菓子の踊り：林 麻衣子、樋口みのり
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| ロシア菓子の踊り（トレパック）は山本里香さん、正木智子さん、岩上純さんのトリオ。赤いハンカチを振り振りさっそうと踊ります。アーモンドの菓子の踊り（芦笛）は林麻衣子さんと樋口みのりさんの二人。清楚な踊りが美しい。そして金平糖の侍女たちの踊り（花のワルツ）となります。中心の布施麻衣子さんと川島春生さん、ソリストの８人、16人のコール・ド・バレエという豪華な花々のあふれる舞台でした。布施さんの優雅な踊りがこの場面にぴったり。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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金平糖の侍女達の踊り：布施麻衣子、川島春生
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金平糖の女王：佐々木和葉＆王子：齊藤 拓
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| そして金平糖の女王の佐々木和葉さんと王子の齊藤拓さんのグラン・パ・ド・ドゥとなりますが、まずびっくりしたのは女性の衣裳のすばらしさでした。チュチュがほんものの金平糖のようにあちこちとんがっているのです。文章ではなかなか説明しにくいので、写真を見てください。男性の衣裳との釣合いもよくとれていて、ほんとうに夢のような世界が出来上がっていました。この衣裳をデザインしたのは舞台衣裳界の第一人者、緒方規矩子さん。すべての衣裳が新調で、ほんとうにぴかぴか輝いていました。 このグラン・パ・ド・ドゥを含めて谷桃子バレエ団の「くるみ割り人形」には、ほんわかと優しい雰囲気が舞台いっぱいに広がっていました。日本バレエの技術水準がだんだん上がってきたこともあって、なんとなく雰囲気がとげとげしくなる傾向がありますが、ここではそういうことがなく、ゆったりと楽しく夢の世界に遊ぶことができました。 |
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| この「くるみ割り人形」の舞台美術は妹尾河童さんのデザインですが、じつは熊本の伴征子バレエ団のものを借りて来たのです。伴征子さんのところでは、もうずっと以前から毎年「くるみ割り人形」を上演しているのです。どこのバレエ団も苦しい財政事情をやりくりして公演をやっています。谷桃子バレエ団が「くるみ割り人形」をやるとすれば、その美術は妹尾さんに頼むことになります。それだったら日頃から親しい伴征子さんのところから借りてもよいのではないかということになったようです。その分、衣裳にお金を回すことができ、豪華な舞台が出来ました。 舞台美術は、それを劇場にぴったり合わせて飾る技術のいかんによって良くも、悪くも見えてしまいます。大道具担当のユニ・ワークショップの仕事ぶりはとてもすばらしいものでした。 |
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佐々木和葉
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齊藤 拓
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| これだけ良い舞台が出来てしまうと、クリスマス・シーズンにもやろうよ、ということになるかもしれませんね。そうなると自前のセットを持つことになるのでしょうか。 私は17日を見ましたが、18日の配役は以下のようなものでした。登場順に記しておきます。 クララ＝木田玲奈さん 2007年１月17日東京文化会館所見 やまの・はくだい＝舞踊評論家 |
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