2008都民芸術フェスティバル参加公演
(社)日本バレエ協会
「くるみ割り人形」
2008.2.20 ゆうぽうとホール
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JAPAN BALLET ASSOCITATION
「The Nctcracker」
日本バレエ協会、都民芸術フェスティバル参加公演は、すっかり恒例ですね。毎年楽しみにされている方も多いことと思います。 50周年の今年は、児玉克洋ヴァージョンの『くるみ割り人形』が上演されました。
ドロッセルマイヤー:マシモ・アクリ
パーティにやってきた人々は、大人も子供も色とりどりで、とてもお洒落ないでたち。 特に紳士たちのカラフルでデコラティブ(!)な燕尾調のお衣裳が新鮮でした。 通常、マントをまとい『黒っぽい』お衣裳というイメージが強いドロッセルマイヤーも、ヴィヴィットカラーのフォーマルな装い(マントもカラフル!)でキマっていました。 物腰や動きも、明るく華やかな印象で、落ち着きや神秘的、やさしいおじさま・・といったおきまりの(?)イメージとはちょっと違うように思いましたが、美しいスタイルと端正な身ごなしのアクリさんには、とても似合ってらしたように思います。
チラシ等で、クララ、フリッツをはじめ、『くるみ割り人形(王子)』も含め、『児童・学生出演者』が多いことは知っていましたが、本当にたくさん、出演してらっしゃいました。^^ 『子どもたち』が、プレゼントに喜ぶ姿や、とても楽しそうに友達と遊んでいる姿や溌剌とした元気さから、舞台が明るく、にぎやかになっていました。 特に、フリッツは動きのよさと可愛らしい存在感で目を惹きました。
紳士・淑女の踊りも、フォーマルな装いにあわせた優雅なもの。バレエならではの動きは少なかったと思いますが、パーティの雰囲気がよく伝わり、普段あまりバレエをみない人でも、自然と舞台を楽しむことができそうに思えました。
コロンビーヌ人形:中野亜矢子&ハーレキン人形:小口邦明
鉛の兵隊人形:近藤徹志
ドロッセルマイヤーがみせてくれる『お人形』の踊りは、『コロンビーヌ』、『ハーレキン』そして『鉛の兵隊人形』。 コロンビーヌとハーレキンは2人で踊りますが、『ゼンマイ仕掛け』らしい動きが可愛らしく微笑ましかったです。 もう1人が『鉛の兵隊人形』というのは、めずらしい気がしますが、3曲目(『ムーア 人のお人形』のことが多いでしょうか?)の音に、『兵隊人形』らしい直線的で規則正し い動きは、とてもあっているように思いました。
クララ: レゲット瑛美メイ
『お人形』の踊りが終わると、パーティもクライマックス(?!)。 クララが、脇によけられていた(誰も欲しがらなかった)『くるみ割り人形』を気に入 り、ドロッセルマイヤーから、プレゼントしてもらいます。 そしていよいよ真夜中。 縦横無尽に(?!)闊歩する『ネズミ』達と、『お人形たち』が争いを始め、ついには 『くるみ割り人形』と『ネズミの王様』の一騎打ちに! このシーンでも、『くるみ割り人形』だけでなく、リトルダンサーさんが大活躍。『子 ネズミ達』『小さな兵隊人形』・・お一人お一人が、それぞれ、思いっきり、『それらし い』雰囲気で大健闘。臨場感あふれるシーンになっていました。 もちろん(大人の?)『兵隊人形』さんたちも、とてもよかったです。 お人形さんらしいユーモラスな動きをしながらも、高くて綺麗なジャンプや、キレのい い回転等々、見事でした。
ネズミの王様:ヴァレンティン・ヴァルデス&くるみ割り人形:近藤悠歩
王子の姿にもどった『くるみ割り人形』とクララが『お菓子の国』へ向かおうとすると ・・・雪。 1人・・2人・・・と本当に『ぱらぱら』と雪が降ってきたかのように『粉雪』が現れ、 いつのまにか舞台上は、クラシックチュチュにトゥ・シューズの『粉雪達』でいっぱいに。 クラシックバレエならではの美しさでした。
『雪の女王』の法村珠里さんは、安定感のある確かな踊りと華やかな存在感が、『女王』 さまにぴったりでしたし、沖潮隆之さんは、完成度の高い踊りでみせてくれました。
雪の女王:法村珠里&雪の王:沖潮隆之