2of 3 Japan Ballet Association Presents Alexsander Gorsky Vertion Swan Lake
このなかで、ボリショイらしさというか、そのイメージを強く感じさせたのは、終幕の王子とロートバルトの闘い、王子に羽をもぎ取られたロートバルトがのたうちながら死にいたる場面でした。そしてハッピーエンドがロシア(旧ソ連)の定番。
オデット/オディールは瀬島五月、神戸の貞松・浜田バレエ団のプリンシパル。王子は奥村康祐、大阪の地主薫バレエ団から新国立劇場へ、現在ソリスト。ともに文化庁芸術祭の新人賞を、瀬島は本年中川鋭之助賞を受賞した、新鋭といっても経験豊富な2人。ただ、同じ関西でも組んで踊るのは初めて。
ちなみに他の日は、エレーナ・エフセーエワ/ミハイル・シヴァコフ(初日)、酒井はな/厚地康雄(3日目)、日本人健闘でした。
奥村はどちらかというとナイーヴな雰囲気をもつダンスールノーブルですが、しっかりと王子役をつとめ、技術的にも安定感を増し、強い個性の瀬島のパートナーとしてきっちり役割を果たしました。
舞踊批評家 うらわまこと