NBAバレエ団公演「海賊」
2018.3.18 東京文化会館

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NBA Ballet Company
The Corsair

メドーラ:竹田仁美
コンラッド:高橋真之&竹田仁美
吉田悠樹彦の
Driving into Eternity
 NBAバレエ団は「海賊」のイメージを一新した。原作は詩人のバイロンだ。今回はその長編詩を元に今回の久保紘一版ではストーリー、音楽、演技を軸に大きく改訂し、明快な心理描写を軸に豊かな優れた物語バレエにしてみせた。
舞台は19世紀初頭のギリシャである。プロローグではメドーラ(竹田仁美)が奏でるハープが海賊の島に響いていく。コンラッド(高橋真之)はオスマン軍による島の襲撃計画を知ると先手を打つべく仲間たちと旅立っていく。
パシャ・ザイード:土橋冬夢&ギュルナーレ:竹内碧
土橋冬夢
第一幕はコロンの港からはじまる。オスマン軍のパシャ・ザイード(土橋冬夢)は勝利を確信し奴隷のギュルナーレ(竹内碧)と前祝いの最中だ。そこに宦官に扮したコンラッドが登場し、ザイード暗殺を狙うがあと一歩で取り逃がしてしまう。この時にギュルナーレが助けてくれたコンラッドに一目惚れをする。二人のパ・ド・ドウは竹内が見事な演技を見せた。しっかりとしたテクニックから女の心情を語る。
竹内碧
 やがて物語は船の上になる。海賊たちが祝っている。コンラッドとアリ(新井悠汰)、メドーラのパ・ド・トロワがはじまる。特に竹田が音楽と繰り広げる踊りと躍動する肉体の美しさを披露した新井が喝采を浴びた。そこにザイードが登場し海賊たちとの包囲戦の結果、コンラッドを殺した者が生き残れるという条件になる。ビルバンド(安西健塁)は裏切りコンラッドを刺してしまうのであった。ザイードはメドーラの美しさに目を奪われ強引に連れ添ってしまう。一方、ギュルナーレは倒れているコンラッドを助けた。
ビルバンド:安西健塁
土橋冬夢/安西健塁/アリ:新井悠汰
 やがて物語は船の上になる。海賊たちが祝っている。コンラッドとアリ(新井悠汰)、メドーラのパ・ド・トロワがはじまる。特に竹田が音楽と繰り広げる踊りと躍動する肉体の美しさを披露した新井が喝采を浴びた。そこにザイードが登場し海賊たちとの包囲戦の結果、コンラッドを殺した者が生き残れるという条件になる。ビルバンド(土橋冬夢)は裏切りコンラッドを刺してしまうのであった。ザイードはメドーラの美しさに目を奪われ強引に連れ添ってしまう。一方、ギュルナーレは倒れているコンラッドを助けた。
竹内碧/高橋真之/竹田仁美
 ザイードのハレムでは宴が開かれ、踊りが舞台いっぱいに繰り広げられている。三原未来、米津萌、浅井杏里、阪本絵利奈、土田明日香ら奴隷の娘たちが盛り上げていく。オダリスクのパ・ド・トロワは華やかな鈴木恵里奈、切れ味のある伊東由希子、細かやで丁寧な勅使河原綾乃がそれぞれ舞った。そこにコンラッド率いる海賊たちが乱入し激しい戦闘がはじまる。この場面に限らず剣術シーンの演技で発揮されたのが日本人初のシアトリカル・コンバットのインストラクターとなった新美智士の剣術指導だ。大乱戦はやがてコンラッドとザイードの一騎打ちになる。高橋と土橋が激しく交差するスリリングな場面だ。
高橋真之&竹田仁美
 男たちが刃を向け合う中、コンラッドという一人の男性をめぐり二人の女も争っていた。ギュルナーレがメドーラにナイフを向ける展開になる。このシーンは愛をめぐって争う二人の心情をドラマティックに描くクライマックスでもある。そこへザイードが登場し、メドーラを狙いコンラッドへの復讐を試みるも、ギュルナーレが彼を刺し倒す。コンラッドが現れメドーラと向かい合い二人の気持ちは高まるも、まだ息があったザイードはそこに銃口を向ける。ギュルナーレはメドーラに代わりその凶弾に倒れるのであった。ラストは海を遠望する地にギュルナーレの墓が立っている。メドーラは花を寄せるのであった。
アリ:新井悠汰
高橋真之
高橋真之 竹田仁美&土橋冬夢