クリスマス・チャリティーガラ2008

新宿村/グランドプリンスホテル新高輪 飛天の間
2008.12.19〜21 稽古風景 GP取材

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Manuel Legris in Tokyo
「The Picture of・・」

マニュエル・ルグリといえば言わずとしれたパリ・オペラ座のエトワールですが、現代最高のダンスール・ノーブルであると同時に、自らがプロデュースする「ルグリと輝ける仲間たち」などで日本でもおなじみの有名ダンサーです。来年5月にアデュー(引退ではない)が確定していますので、今回の来日が「日本での最後のダンスシーンとなるのか!?」とファンが色めき立つのも無理はありません。
その公演を稽古中の新宿村(貸しスタジオ)から本番終了後のレセプションまで取材したのはKYOKOさんです。稽古中の写真なんてよほどの信頼感がなければOKが出るはずもないのですが、ルグリに「何枚でも KYOKOが良いと思ったカットをすべて使って!」と言ってもらえたからこそ出来た取材でした。ところが驚いたことに、ダンス・スクエアに届いたDVDには ルグリの写真だけが納められていました。四半世紀(?)も、ルグリだけを追い続けている KYOKOさんですが、やはり彼以外は目に入らなかったようです。(笑)
KYOKOさんからのメッセージです。

今回のソロを創作するにあたって
マニュエルとパトリックは、本当にほんとうに
情熱をかたむけ、微に入り、細にわたって
繰り返しくりかえし、創り上げて来ました
二人の情熱を、ほんの少しだけでも、お伝えできれば幸いです。

もちろん彼女の目的はルグリ自身が踊る新作「The Picture of・・」です。振付はルグリ が指名した若き振付家パトリック・ド・バナですが、この作品に触れることができた観客は大きな クリスマスプレゼントをもらったと言えるでしょう。

私の隣のテーブルの小学4〜5年と思われる少女が瞬きもせずみつめ、曲が終わったとたん大きなため息をつきました。他の作品ではクスクス笑っていた感受性の強い、そして確かな感覚を持ったバレエ少女だから感じた何かがあったのでしょう。彼女は将来間違いなく自慢できます。『「The Picture of・・」の初演を見たのよ』と。

ディナー付のプレミアム・ガラは高すぎて手が出ませんでしたので、私は宴会場を二分する通路の後方、2人がけの丸テーブルでの観劇でした。某有名歌手のコンサートや歌謡祭などのテレビ放映で豪華なシャンデリアをご記憶の方も多いのではないでしょうか。特設されたステージは幅6間・奥行き5間ほどです。その広い舞台でソロもしくは二人で踊るのですが、ダンサーの存在感が踊りをずっと大きく見せていました。残念なのはダンサーのつま先が時々前列の観客の陰に隠れたこと、次回はテーブル配置をぜひ一考して欲しいものです。高価くても見る価値があればファンは行くのです。バレエ鑑賞の新しいスタイルが根付くことを願って止みません。

2008.12.20所見 ダンス・スクエア_鈴木紳司

写真使用などの問い合わせ KYOKOheri@msf.biglobe.ne.jp
アフターパーティにて
左からアレクサンドル・リアブコ/パトリック・ド・バナ/ エレオノラ・アバニャート
マニュエル・ルグリ/バンジャマン・ペッシュ/シルヴィア・アッツォーニ